プロデューサー夜話・注目の話題とその感想

話題・意見

今回は先日放送された、超DQXTVの中の「プロデューサー夜話」のコーナーで語られた内容についてです。

このコーナー、実は事前にツイッターで青山Pが踏み込んだ話をすると公表していました。

なので、かなり注目されていましたね。私も気になるのでみてみました。

内容の詳細は放送の動画などを見てもらうとして、私が特に注目した話題とそれについての感想を書いてみたいと思います。

課金要素が増えていないか

最近話題になっていて、今回の放送で言及があるか注目されていた件です。

公式RMT路線で失われるもの提案広場などでも最近話題になっているジェム課金強化について考えてみます。…

この記事でも取り上げましたね。

  • 増やしている。
  • 自分(青山P)の責任と方針で進めている。

 

  • 利益が出せないと会社から資金が回ってこない。
  • 費用を減らす気はない。
  • 売上を増やすために課金パターンを増やす。

感想

そもそもなぜ利益がだせなくなったのか?その原因についての言及がないですね。
それはもちろん、ゲーム世界の魅力が衰え人が減ったからでしょう。

青山Pはまるで資金が潤沢であればいいゲームにできるかのように話していますが、昔は盛況で資金も不足してはいなかったはずでしょう。では、なぜ今日ゲームの魅力が衰えて利益が出せなくなってしまったのでしょうか?

私が思うに、単に開発運営に面白いゲームを作り続けるビジョンやセンスがなかったからではないでしょうか。
こういうのは、資金の問題というよりも特にゲームの大枠をデザインする開発運営の指導層の能力によるところが大きいはずです。

そこの部分の反省なしに、開発資金を得るためには利益を出すんだといわれても、この先ゲーム内が改善する希望は薄いなと思わざるを得ないです。
ゲームというのは工業製品ではなく、芸術作品に近い性質のものです。資金をかけさえすればいいものができるというものではありません。
資金も必要条件の一つではあるでしょうが、まずなによりデザインする人の感性・能力が大事でしょう。

青山Pはこのことを軽視しているように見えますね。資金をかけるにしても、優秀な指導者を招聘するためにかけた方がよいのではないかとも思えます。
プロデューサーというのは、そういうことをする責任と権限がある立場ではないのでしょうか。

Pay to Winになるの?

  • 今回のコイン当選率2倍のようなキャンペーンを色々展開する。
  • ゲーム内が明確に損するようになるが、大胆にやることにした。
  • 時間短縮などで、ショップで強さに影響するものも販売する。

 

 

  • ゲーム内で得られるものをお金で早く手に入れることができる。課金しないと最強になれないようにはしない、そこは一線を引く。
  • これは私の定義ではPaytoWinではない。
  • ソシャゲーのマネタイズは優秀。参考にしている。

感想

こういうのは白か黒かではなく程度の問題なので、PaytoWinかどうかとかいう話はあまり意味はありません。

以前よりリアルマネーがモノを言うようになるのは確かです。ゲーム性に占める課金の影響が大きくなり、追加課金しない人の遊び心地がある程度犠牲になります。
これはゲーム世界の発展とは逆の方向に作用するでしょう。

そのぶん課金で資金を得られるのだからそれが発展に寄与するはずだ、という考えもあるでしょうが、私は効果は薄いと思います。ゲーム世界の発展に必要なのは資金よりまず、優れたリーダーの見識と指導力だろうからです。

それにしても、威勢よく掲げていた「強さに影響する課金はやらない」を反故にして「ゲーム内だけで到達できない課金はやらない」にまで方針を後退させるというのに、信じていた人達を思いやる言葉がなかったのはどうなのかなと感じました。
それにソシャゲーが嫌いだからドラクエ10を続けていたという人もいると思うのですが、ソシャゲー化に積極的な態度の表明もどうなんでしょう?悪影響がある気がします。

冒険者が減ってないか

冒険者の数というのがグラフとして公開されました。

赤が新規者、黄色が復帰者、緑が継続者だそうです。無料でやっているプレイヤーも数に含んでいるようです。

  • バージョン4が横ばいなのはバージョン3よりクオリティが上がっているからだと思う。アンケートでも好評。
  • 復帰が多いのは、休止と復帰を繰り返す人がいるから。
  • 新規の移動やレベル上げをよりやりやすくしたい。新規と復帰で2割程度を占める。
  • 継続する人は減っている。考えてみると4年前から変わらない金のロザリオのように成長感がないのが問題。長く継続してプレイすることで成長を実感できるコンテンツを安西Dにお願いした。
  • (安西D)青山さんの提案を受けてバージョン5でいくつかの要素を入れたいと思っている。時が来たらおいおい話したい。

感想

まず、「横ばい」だからクオリティが上がっていると自画自賛していますが、私は全くそうは思いません。

自ら認めているように、新規と復帰で2割を占めているのに合計が横ばいなのは、長期継続者がすごい勢いで消えているからです。
2割いる新規と復帰は30日後には緑色の方にカウントされるというのに、緑色は増えるどころかむしろ減り気味なのだから、脱落速度は尋常ではありません。新規で入った人も長く続かないということです。

なのに、バージョン4が「横ばい」ですんでいるのは、無料体験版や各種宣伝などで新規の呼び込みに力を入れていたからでしょう。
決して人を維持するゲーム内容のクオリティが上がったからではないと思います。

焼畑式新規プレイヤー対策今のドラクエ10は新規プレイヤーが楽しめるものになっていないのではないか? 以前からそう思っていましたが、わずか2か月で辞めていく初心者のコメントをみてその思いを強くしました。…

現実はこちらの記事で考えたように、新しく新規を獲得しては短期に失うというのを繰り返す「焼畑農業」でなんとかしのいでいた、という感じではないでしょうか。

上の記事はいま新規に始めた場合にドラクエ10が現状どのようなゲームであるかということを考えてみて、そこから焼畑的になっていないかと書いた記事ですが、放送のデータからもそう考えてよさそうです。

それから、青山Pは継続者が増えるような成長できるコンテンツが欲しいと安西Dに伝えたと言っていましたが、そもそも安西DやおざわCPをリーダーとする現場の開発運営チームがVer4で実際に進めた方針はそれとは完全に逆方向だったわけです。

参考記事⇒「やらなくて良い」の行きつく先

現場開発のそういう体質を認識せずに、こうして欲しいと命令したから仕事はやったと青山Pが思っているようだったら、先は暗いと思います。
もしいいゲームを作れ!と命令しさえすればそれが実現するなら、プロデューサーなんて誰でもできるでしょう。実際にそれを作れる開発組織を整備するのがプロデューサーの仕事ではないのでしょうか。

新規を増やす施策というのもあれこれやろうとしていると言っていました。

私が思うに、新規は今でも十分にいます。上のグラフでも新規と復帰で2割なのだから、本当ならどんどん人は増えるはずです。
ですが、肝心のゲーム内容が人を長期に維持できるものではないので、底の抜けたバケツのようにすぐにいなくなってしまうのでしょう。

新規獲得も結構ですが、まずはゲーム内容の改革をなにより考えるべきだと思います。そちらの話題はあまりありませんでしたね。上の成長できるコンテンツを安西Dにお願いしたという件くらいです。(これも期待薄ですが)

全体の感想

今回のプロデューサー夜話の放送を見て思ったことは、青山Pはドラクエ10の救世主にはならないだろう、ということですね。

開発運営のトップであるプロデューサーの交代があってから今まで、どんな考えを持った人物なのかほとんど見えてこなかったので、ドラクエ10の衰退傾向を打破してくれる救世主になってくれるのではないかという期待もありました。

ですがどうも放送を見た感じではそんな覇気はなく、利益を出して自分の地位を確保したいのかなという印象です。

放送の最後の方では、青山Pがプロデューサーになったとき安西Dと二人でバージョン5の後はどうするか相談したというエピソードが紹介されました。そこでは「できるだけ長く続けたい」という話になったそうです。

ドラクエ10を立て直す気概があれば、バージョン5が終わったらどうしよう?なんて考えるまでもないことですよね。当然のごとくバージョン6でさらなる発展だからです。
青山Pも安西Dも、この時点でもう負けるつもりでいます。大将と副将がこんな有様では、バージョン4の負け戦は決まっていたようなものだったのでしょうね。

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